睡眠時無呼吸の治療法
1時間あたり5回以上10秒以上息が止まったり、低酸素状態がみられると、
睡眠時無呼吸症(SAS)と診断されます。
その治療法は、無呼吸の回数が20回以下ならば、
歯科医院でマウスピースの作成をして夜必ず装着して寝てもらいます。
20回以上の場合は、C-PAPという酸素を加圧し吸入する装置を設置し
夜中酸素マスクをつけて寝ることになります。
どの治療法も、患者さんにとっては苦痛であり、対処療法でしかありません。
歯科医院を訪れるSASの患者様には、共通の特徴があります。
40歳以降で肥満傾向、運動が苦手で筋力がおちている、歯並びが悪い、口呼吸、などです。
これらの共通点がみられる方は、将来SASになる可能性が高いということです。
では、それをつくる原因を見つけ、今からできる予防法を始めましょう!
前回のブログで日本人にSASが多いのは、
欧米人に比べ上あごが細く下あごが後ろに押され気道が狭くなりやすいことをお話ししました。
予防としては、小児期から、あごを十分に発達させるように
1.しっかり噛む
2.舌を上あごにつけておく
3.お口を閉じることが大事です。
骨格は遺伝しやすいので、環境を変えて、しっかりとあごが発達するように機能育成をしましょう。
成人の場合は、矯正治療をしてもあごを積極的に大きくすることはできないので、
舌やお口の周りの筋肉をトレーニングして舌が気道をふさがないように筋力をアップさせましょう。
筋トレなので、毎日のトレーニングが欠かせません。
このトレーニングの二次的効果が素晴らしいのです。
表情筋が活性化してお顔のたるみがなくなり、
舌のトレーニングにより下あごの二重あごが改善して小顔になるのです。
特に、女性の方はほうれい線が目立たなくなって、若返り効果も期待できるでしょう。
将来の健康を守り育てるためには、今、自分の力で治せることからスタートしていくことが大事です。